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2025年12月22日 [院長コラム]
2025年を振り返って
1年早いなあ・・・
2025年は私自身が還暦を迎えたり、診療所が30周年を迎えたりとまあまあアニバーサリーな年でした。振り返ってみればやっぱりあっという間です。本当に年齢を重ねるに従ってどんどん1年が早くなりますね。それこそ体感的には時の流れが指数関数的に加速しているような感じで、ちょっと恐ろしくなるくらい。
今年は訳あってまた東京科学大学(旧 東京医科歯科大学)の矯正科医局に籍をおかせていただき、医局員の皆さんに小さな講演をさせていただいたり、久しぶりに学会誌に論文を投稿したり、確かに充実した1年ではありました。学会での審査委員なども務めさせていただいたので常に何かに忙殺されている感じで、それが「とりわけ今年は早かったなー」という印象に繋がっているのかもしれません。2026年はもう少し余裕を持って過ごせるといいなあとは思いますが、どうなりますでしょうか。
話は変わりますが、年末になると一人で「今年鑑賞した映画ベストテン」なるランキングをつくっています。大学の映画好きの同期にちょっと話すくらいのひっそりとしたものなのですが(当たり前ですね、誰も興味は無いでしょうから・・・)、その個人的ベストテン第1位、今年は「フロントライン」を選ばせていただきました。2020年に豪華客船ダイヤモンド・プリンセス内で発生した新型コロナウイルスによるパンデミックに、医療従事者がいかに対応したかを描く事実に基づく物語です。
あのとき船内で何が起きていたのかが、大変な臨場感をもって描かれていました。
この映画には、それこそ終映後館内が明るくなっても席を立てないくらい感銘を受けました。
事態に当たったDMATの方々にとっても前例のない未曾有の災害です。前例を引いてそれを参考に対応を行うことなど全く出来ません。エビデンスが無い、何が正解か分からない中で直面する状況ひとつひとつに選択肢を探り、目の前の命を救うために最善と思われる行動を取っていくことになります。しかし、その選択に対し強い非難がぶつけられることもあります。
現場を統括する医師を演じる小栗旬さんは次のようなことをおっしゃいます。
「医療人として、それが倫理的に正しいと思いました。」
コロナパンデミックの間、狭山市でも再三ワクチンの集団接種が行われました。接種に対応する人材を確保するため、その際ワクチンの「打ち手」として歯科医師からも人材の登用が行われました。歯科医師会でも志望者を募ったわけですが、私はそれに手を挙げました。
私は矯正医ですから、普段注射などめったに打ちません。多分狭山市内で一番注射から縁遠い歯科医師なんじゃないかと思います。おそらく技術的に劣る部分もあるでしょうし、そこは身の程をわきまえて協力を控える方が良かったのかもしれません。
でも、日本中、いや世界中が前例のない大災害に見舞われる中で、医療人の端くれとして「協力しない」という選択肢をとることは自分としてはあり得ませんでした。それが医療人として倫理的に正しいと信じていましたし、ここで参加しなかったら、そのことを自分の子供に話せないと思いました。
映画に登場した方々の貢献と自分の行ったことは、比べるべくもないほどの差がありますが、それでも小栗さんの言葉には涙が止まりませんでした。
あのコロナウィルスによる悪夢のような日々からまだ3〜4年しか経っていないことがなんだか信じられません。ただ、コロナの脅威が薄れても、世界は悲しく滅入るようなニュースで溢れかえっています。来年はどのような1年になるのか、正直予想も出来ません。もちろんあまり悲観的にはなりたくありませんけどね。
来る年が、皆様にとって来年が笑顔あふれる、平和で穏やかな年になりますことを心よりお祈りいたします。ホリデーシーズンを、どうぞ体調に気を付けて楽しくお過ごし下さい。
余談ですが「フロントライン」、現在アマゾンプライムで見放題配信されています。年末年始、もしお時間とご興味がありましたらぜひご覧いただければと思います。

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